月別アーカイブ: 2017年3月

幸福になるための少し長い話

最近、気になった自己啓発本があって、読み始めたのですが、気が付いたことがあります。

20代の前半、成功哲学とか、マーフィ理論とか、好きでよく読んでいました。内容も素晴らしく納得もしているのに、まったく自分の人生に生きてきませんでした。その当時は、その理由がわからなかったのですが、今ならよくわかります。若かりし頃の私と同じようなところでつまずいてしまっている方には、参考になるかな、と思います。

例えば、マーフィ理論を例に挙げると、「良いことを考えると良いことが起き、悪いことを考えると悪いことが起きる」というのが基本のコンセプトです。ポジティブであるかネガティブであるか、ということが問題になっていますが、意志の力で、変えられるものでしょうか?多少は明るく考えよう、と思っても、現実の生活に戻ると、自分ではどうにもならない問題が浮上し、それに振り回されるわけです。私たちは、もう十代の後半には、人生はどの程度のものであるか、知ってしまいます。

でも、現状を打破したいという希望があるから、自己啓発本を読みます。本を読んでいる間はまだしも、閉じてしまうと、そこから続きません。

心の中に意識に上らないブロックがあって、これを取り除かなければ、新しい素晴らしい考え方を自分のものにするのは不可能です。

エゴは自己が傷つかないように必死に守ります。エゴが守っていてくれるおかげで、この現実世界で生きていける、とも言えます。エゴは言います。「そんな夢を見たって、どうせ傷つくよ。痛い思いをするくらいなら、このままでいいじゃない。」・・・だから、顕在意識の私がどんなに変わりたい、と思っても変われないのです。

私がどん底だと思っていた経験は、すべてこの心のブロックはずしにあったことに最近、気が付きました。それまで、正しいと信じていたことのほとんどすべてを手放さなければ、先に進めない状況が毎日立ち上がってきました。今は一般的な人と話しをしたら、「まったく話のわからない人」だと思われるくらい、常識も、固定観念も捨て去りました。

インナーチャイルドのヒーリングの機会も、何度も訪れました。ふたをしてきた幼い頃の自分の感情を見た時には、身もだえするくらい苦しかったです。「ごめんね。でもこれからはずっと一緒にいてあげるから、何でも言ってね。」と泣きながら幼い自分を抱きしめました。そんなことを何回か繰り返した後で、その子(幼い頃の自分)が、笑顔で私の前に現れて、私の手を握ってくれました。今は、いつでも笑顔で会えます。インナーチャイルドに出会うにも、ちょっとしたきっかけが必要なので、信用のおけるヒーラーの方がいたら、相談してみてもいいかもしれません。

どん底体験はおすすめですが、そういう機会にすべての人がめぐり会うわけでもないでしょうし、今でこそ笑い話ですが、一歩間違えば、青木ヶ原樹海に飛び込んでいた可能性もあったので、そこまで追い込まれないうちに、幸せになれる方法を一緒に考えていきましょう。

最初に向き合ってほしいことがあります。それは「絶対に、人のせいにしない」ということです。原因が周りの誰かに、何かにあったとしても、最終的にそれを受け入れ傷ついたのは自分です。「自分が悪かった」、そのことを認める。エゴが一番いやがることをしなければなりません。私は、ここに気づいた時は、一晩中泣き明かしました。でも、間違いなくあの日から、運は上昇に転じていました。ただ、不運の形をとっていたので、すぐには気づきませんでしたが。

これが起きたのは26才の時です。それから上昇には転じたものの心のブロックはそのままでしたから、本当の自分が魂から幸せを感じたのは、つい最近のことです。ブロックはずしが終わり、幸せを感じるきっかけになったのは瞑想でした。

瞑想の素晴らしいところは、本当の自分に戻れるところです。本当の自分とはピュアで宇宙意識とつながった無限の存在である自分です。生きるためにエゴが守ってきた生まれてからの自分ではありません。

瞑想のCDもたくさん出ているので、自分に合うものを探してみてください。私のイチオシは和尚アートユニティから出ている「ハートを開く」というものです。毎朝聞いていますが、最近益々、ハートが愛でいっぱいです。あふれるほどの愛を感じて起きます。一日愛が満ちています。朝お忙しい方は、一日のうちどこかで時間をとって聞いていただいても良いと思います。

夜眠りにつく時は「SAMHARA」というCDを聞いています。このCDを聞きながら、深い呼吸をしていると眠りに落ちていきます。木内鶴彦さんという方が臨死体験をした時に聞いた宇宙の音に近いものを再現したそうです。宇宙から3次元に生まれる時の音だということです。やつは株式会社で扱っています。好評につき再入荷待ちのようですが、問い合わせてみてください。

http://yatsuha.com        ℡ 0551-45-9311     FAX 0551-45-9312

顕在意識優位の状態では変われません。本当の自分にめぐり会ってください。その本当の自分とは宇宙とまったく同じものです。愛と喜びに満ち溢れ、輝く光です。自分が本当はとても美しく優しく愛そのものであることを思い出せた時、それが外の世界にも現れます。あなたが幸福になれば、すべてに幸福を見て、すべてを幸福にする力が自分にあることがきっとわかります。

あの世には幸福しかありません。それなのに、どうして、そこから出て、3次元にきてしまったのでしょう。「旅に出たんだよ」と教えてくれた人がいました。面倒だから旅に出ない、なんて思わないでしょ?旅に出て新しいものを見て、新しい体験をしたかったし、それは絶対楽しいだろうな、と思ったから、来たんです。だったら、楽しまなくっちゃ!ワクワクを追いかけて、胸キュンしてください。みんなもっと自分に甘くなってもいいと思うよ。

ローダンセマム(花言葉は「永遠の愛」「気丈に」「誠実」)とミニバラ

 

 

「ハルチカ」

3月に入って、春がそこかしこに感じられるようになりました。皆さんの気分も春風に乗って上昇気流真っ只中、ではないかと思われます。

私は昨日、映画「ハルチカ」を見てきました。前から見たいと思っていたので、公開初日に早速出かけてきました。主演の勝利くんのファンでもあるのですが、吹奏楽がテーマであったことが一番の理由です。

私は中学時代、吹奏楽部でクラリネットを吹いていました。小6の時、友達に連れられて、吹奏楽部の演奏を初めて聞いた時、とても感動して、中学に行ったら、絶対、吹奏楽部に入ろうと思いました。

大きい部でしたから、1、2年時は先輩の影で適当にやっていましたが、3年生になる前、隣でエスクラ(クラリネットより小さいもの)を吹いていた子が転校してしまい、私がエスクラにまわることとなりました。

また、吹奏楽専門の音楽の先生が転出され、後任の先生は、まったく吹奏楽経験がありませんでした。名門の部活で、毎年関東大会にも出場していましたが、今年はどうなるんだろう、とみんなの間で焦りが募っていきました。

指導にきてくれていた大学生の先輩に指揮をお願いすることになり、本格的に夏休みの最後にあるコンクールの練習を開始しました。夏休み中は連日、朝から夕方まで部活があり、帰ってからも河原で一人で練習しました。クラリネットって、下手をすると「キーッ」という音が出てしまい、これが目立つんです。この恐怖感を克服しなければ、自分の演奏などできません。そのためには練習あるのみ、でした。

映画の中で、コンクールのステージが出てくるのですが、指揮者がタクトを振る瞬間、タイムスリップしました。照明に照らされながら、指揮者に全神経を集中させていた時の私がよみがえりました。

30年以上も前のことで、あの日のことは、あれ以来一度も思い出していなかったのに、鮮明に思い出されました。みんなのこと、その楽器を吹いていた一人ひとりの姿、合奏していた音楽室、理科室の裏で一人で練習していたこと、意識もしなかったけれど、コンクール出場に向けて、みんなが心をひとつにして、奏でていたあのハーモニー・・・それは、本当に美しくかけがえのないものだった。それを今、教えてもらったんです。

私の心が浄化されて、あのときのことを、宝物だった、と思える私になったから、この映画に出会えたような気がします。映画を見ながら、涙が止まりませんでした。超感動!ってわけでもないのですよ。周りの人たちは、泣いてる様子ではなかったし。私は当時の自分のこと、周りのみんなのこと、そういうことを思い出して泣いていたんです。

幸せだったんだ、と思いました。青春だったんだ、と今、わかりました。つらく悲しかった思い出も見てあげて癒してあげる必要があるのと同じくらい、幸せだった思い出も見てあげる必要があったのです。

人生の荒波にもまれていく自分の姿など、そこにはかけらも見えません。ただ目の前のことに一生懸命取り組んでいる私がいました。頼りなげではあるけれど、何て美しいんだと思いました。愛おしくて抱きしめてあげたい、と思いました。

コンクールの結果は、あと数点で銀賞になり、関東大会には行けませんでした。みんな、泣いていましたが、私はやり切った感の方が強かったです。だから、高校へ行ってからも吹奏楽を続ける気はありませんでした。

吹奏楽の合奏って、オーケストラにはない魅力があります。管楽器とパーカッションだけで構成される音色は特別です。私にとっては、中学時代そのものかもしれません。一日たっても、感動冷めやらずです。「音楽って、やっぱり素晴らしい!」この一言に尽きます。

 

庭に福寿草の花が咲きました。