日別アーカイブ: 2017年6月26日

創造のはじまり

『アナスタシア』(ロシアの響きわたる杉シリーズ)も4巻目に入りました。「共同の創造」というタイトルです。

アダムが初めてイブに出会ったところから始めます。

 

神は大宇宙は創造主は、ありったけの愛をこめてイブを生み出し、アダムへ贈った。しかし、アダムはその新しい創造物に対して、「また創造物が近づいて来たぞ。何も目新しくはない。」

大宇宙の本質たちがざわめきだした。”二つの完全な創造物たちは、互いの価値を認め合うことができなかった。神の創造に完璧はなかったのだ。”  ただ、大宇宙のざわめきの中で、愛のエネルギーだけが、たった一人で創造者をかばおうとし、その柔らかな輝きで彼を包んだ。

「私の愛よ、おまえは光り輝き、そしてやさしく抱擁する。私の願いだ、地上に降りてほしい。あますことなくおまえのすべてを地上に。おまえ自身で、おまえの偉大なる歓びのエネルギーで、彼らを、私の子どもたちを包みこんでやってほしい」

愛と神との別れの対話は、すべての地上の愛のはじまりの音だった。

「私の神よ」創造主に愛が呼びかけた。「私が離れると、おまえは独り、永遠に目にみえない。すべての次元空間で命を宿すものたちから、みえなくなってしまう。おまえに力を与える温もりは二度とおまえの魂まで届くことはない。おまえの魂は冷え切ってしまう」

「私のためだけでなく、すべての存在のために、その温もりを地上から放てばよい。私の息子たち、娘たちの行いが、それをとてつもなく増幅させるだろう。そして地球全体が光輝く愛の温もりで、空間に燦然と光を放つだろう。みなが地球からの、この上ない歓びをもたらす光を感じる。それによって私のすべてのエネルギーは温まることができるのだ」

「神よ、私が離れると、おまえはみなにみえなくなる。人間を通しておまえの名で他のエネルギーの本質たちが人間を従属させようとするかもしれないのだ。そのときおまえに何ができようか?」

「新しい一日とともに、私は太陽として昇り出る。その光は、一人ひとりが自分の魂で私の魂と語らうことができるのだと、理解する助けとなるだろう」

愛はたった一粒の愛の小さな火の粉を残して地球へ向かった。愛は自分の後を追いかけてくる一番小さな星を感じた。それは神からの愛の最後の火の粉であった。

愛の光はささやいた。「なぜ私のたった一粒の火の粉でさえ、おまえのそばに残さないのか?」

大宇宙の暗黒から、もはや誰もみることができない、そして誰にも理解されない神が答えた。「私に残すということは、我が娘たちや息子たちに、すべてを与え尽くすことにはならない」

大宇宙の愛のエネルギーが、最後の火の粉に至るすべてのエネルギーが、地上の人間を、そのすべてを包みこんだ。すべてが愛の中にあった。果てしなく広がる大宇宙の真っただ中、すべての次元空間で同時に生きる、すべての本質の中で最も強い、人間が立ち上がった。

 

私にはこの時の空が、その場面が、今、目の前で繰り広げられているように感じられ、神と愛の想いが確かに胸の奥に響きわたりました。私たちは自分の奥深いところで、この話を知っています。

神が自分のすべてを捧げるほどに、私たちを愛してくれたこと、私たちが必ずや神を思い出し、神と愛の贈ってくれた愛のエネルギーを、自分の魂の中から地球上のすべてに、宇宙空間に向けて解き放っていくこと、そして必ずいつか、神のもとへ帰ってきてくれることを、今も信じ続けてくれている神に、心からの愛を贈りたいと思います。