意識は個人の内部から、外に拡がっていく

Eテレに録画しておいた、モーガン・フリーマン「時空を超えて」を見ました。人間の思考、人類の集団意識、地球意識というものが、仮説の段階であっても、かなりのところまで、解明されつつあることに、驚きました。私がいつも考えていることが、科学的にも、立証されつつあることを知り、今日は、それらのことをまとめてみたいと思います。

思考というのは、脳内の電気活動パターンの一種ですが、個人が笑ったり、しかめっ面をすることによって、それは、他の人に伝わります。そのようにして、人間の思考は、地球全体に広がる集団的意識を形作っていきます。

プリンストン大学の心理学者、ロジャー・ネルソンは、30年間にわたり、地球意識と呼ばれるものの存在をつきとめようとしてきました。

乱数発生器という装置は、コインを投げて、表が出るか裏が出るか電気的に行う装置です。通常なら、その確率は50/50です。その機械を世界各国に配置し、データを集めました。

そのデータが、驚くほどの変化を見せたのは、2001年、9月11日、アメリカ同時多発テロの起きた時でした。しかも、特筆すべきは、最初の飛行機が、ビルに激突する数時間前から、乱数発生器の数値に、変化が起きていたことでした。

まず、言えることは、このショッキングな事件が世界中の人に大きな衝撃を与えたことが、数値的にも、とらえられたということです。

そして、もう一つは、人間の意識は未来に起きる出来事を予知する能力がある、ということです。

生物の体を作り上げ、脳の活動や思考をまとめ上げる形態形成場というフィールドがあって、各個人は、目に見えない自分の延長に囲まれています。それが他の人や周囲の環境とつながりあっています。

生物学者のルパート・シェルドレイクは、人の視線を感じるかどうか、の実験を通して、人間の体が、目に見えない自分の延長に囲まれている証拠を見つけました。

カナダの神経科学者のパーシンガーは、地球の磁場が、人間同士の情報の交換を可能にしている、と提唱しています。

鳥や魚は、磁場をナビゲーションに使います。全人類の脳は、地球の磁場に包まれています。その状態で一人の脳に変化が起これば、磁場を通じて、他の人たちに影響が及びます。

超心理学者のラディンは、予感実験を通して、人間には、予知能力が備わっているか、を30年間、研究してきました。予感実験とは、被験者にあたりさわりのない写真と、ショッキングな写真をランダムに見せて、その際、皮膚にとりつけた計測器から、生理的反応を記録するというものです。

ショッキングな写真を見た時には、皮膚の電気抵抗がわずかに変化し、ストレスを感じているのがわかります。見た後、このような変化を示すのは、予測可能ですが、この実験でわかったことは、あたりさわりのない写真を見る前とショッキングな写真を見る前とでは、あきらかに、別の反応があらわれていました。およそ、5秒前には、次に来る写真を予知し、反応していたことがわかりました。

私たちが、現在、現実として、見ている世界は、このように、人間の集団意識によって形成されたものです。初めから、このような世界として存在していたわけではない、ということがわかってきます。

世界のどこかで、いつも戦争が起き、親を亡くした子どもが泣いていて、食べる物がなく、きれいな水を飲むこともできずに、命をおとす子どもたちがいます。

遠い外国の話でなくても、テレビをつければ、毎日、殺人事件が報道され、誰かが誰かを傷つけています。

平和を望みながら、平和な世界が来ないのはなぜか、考えたことはありますか?厳しい言い方ですが、それは、一人ひとりの心の中に、平和が無いからです。

平和を叫びながら、誰かと対立している。世界の平和を望みながら、自分の周りの誰かを責めている。私たちは、そういう矛盾から目をそむけてこなかったか、一人ひとりが自分の胸に手を当てて、考える時が来ているような気がします。

「私が愛なら、世界は愛になる」

一人でも、多くの人と、この言葉を分かち合いたい、と思っています。

「自分一人が変わったって、世界は変わらない」多くの人はそう思っています。自分にはそんな力はない、と。

私たちは生まれてから、ずっと、条件付きの愛の中で、生きてきました。親の望むような自分、教師の望むような自分、社会の望むような自分。その枠から、はずれたら、愛してもらえないから、いつも自分を制限し、抑圧してきました。

その結果、自分さえも、ありのままで、いいんだ、と自分を愛することのできない自分になってしまったのです。だから、そんな愛する力が、自分の中にあるなどと、到底思えないほど、自分のことを過小評価するようになってしまったのです。

でも、この世界が、あなたの望むものでなかったら、どうか、最初の一歩を踏み出してください。「もしかしたら、変わるかもしれない」という方に、あなたの人生をかけてほしいのです。結果は、すぐには出ません。私たちは、その結果を見ること無しに、この世界を去るかもしれません。それでも、私は、決して無駄ではないと信じます。

いつか、私たちの望む世界が、この地上に実現した時、最初の変化は、「あの時だったね」と未来の人たちに、言ってもらえるような今を生きようと思います。

私たちは、いつもその可能性を、この手に握っているのです。地球の磁場を伝わって、あなたの意識は、すべての人に伝わっていきます。

「バタフライ効果」という言葉があります。文字通りの意味は、地球のこちら側で、蝶がひと羽ばたきすれば、それは地球の裏側にまで影響を与える、ということです。それほど小さなことでも、変化を起こす、ということです。人間一人の意識が、地球意識そのものに影響を与える可能性は、もはや、疑う余地はありません。